新聞のコラムみたいにうまいこと言いたい!
最近就活の足しに、と新聞を読み始めた。しかしどの記事よりも、コラムの書き方が気になって仕方ないのだ。
日本経済新聞の一面のここにあるコラムの春秋。天声人語が更にビジネスマン向けになった感じ。
この春秋というコーナーは900時程度なのだが、落語の小話みたいに、うまいこと言ってくるのだ。朝刊からおじさんのドヤ顔が透けて見える。してやったり感満載だが、こういうシャレ、私、嫌いじゃない。なんだよ、正直私もこんなトンチの効いた文章書きたいよ!もう、、、書いちゃおう!
思い立ったら吉日、ひとまず約2週間、読み続けてみた。
ちなみに筆者を確認したくご購読サポートを見たところ、
「春秋」は中国の儒教で特に重要とされる文献「四書五経」に由来しています。四書五経の春秋は、中国春秋時代の歴史を年月日ごとに記した歴史書です。
一方、日本経済新聞の春秋は、日々の様々な出来事を1日1テーマで書いています。どうぞご愛読ください。
お堅く、名前の由来しか説明されていなかった。謎多き春秋。
毎日春秋の部分だけ切り取っていたので、母にビロビロして読みづらいと言われた。それでも私は切る。
実はうっかり切り取るのを二日間忘れてしまった。なので抜けが出来てしまった。でも読んで行くと、ある程度傾向が見えてきた。
1. 段落を4つに分けている。▼のマークが段の区切り。
2.一週間のうち、大半は2つの話を掛け合わせている。
3.二日に一回はうまいこと言っていた。
4.戦争などデリケートな話のときは、TPOをわきまえ、うまいこと言わない。
さすがエリートビジネスマン!見習わなきゃだぜ。と思った。
うまいこと言うにも、タイミングが二種類あった。
①中盤で言う
筆者がたまたま威風堂々を耳にしたらしく、日本でも卒業式で流れることを説明。その後にイギリスがEU離脱に至ったことを「卒業」と読んでいた。ちょっと臭い。
②話の最後に言う
香川県のスマホ利用制限条例に対し、Eスポーツの発展も進んでいることを挙げ、「すっぱり割り切れるテーマではないのに60分だの90分だの、うどん県なのに気が短いことだ。」で締めくくっている。三遊亭好楽の顔が、霞んで見えた気がした。
こうなってくると、如何にうまいこというかにかかって来たきもするが、実践してみよう。
ネタを探す
コラムのテーマは大概、最新ニュースを書いていることが多かった。ひとまず夕刊を読んでみることにする。
夕刊を待っていたら、夕焼けがきれいだった。
ゲット!
夕方のニュースも見てみる。
やはり、新型コロナウイルスだろうか。流行ってるし。いろんな意味で。
おっと、すでにうまいこと言いたくなっている。
つべこべ言ってないで、メディアから得た知識を盛り込みつつ、ともかく原稿を書いていこう。
空き時間にスマホで試行錯誤。4つも段落があって辛くなってくる。どうにかこうにか書けた。
それっぽく原稿を作っていく
見た目も出来るだけ本物に近づけてみる。
春秋ではなく夏冬。もはやタイトルの意味はない
もっと江戸感のある字にしたかったけど、明朝体しかないので代用した。
原稿完成。サイズもかなり春秋リスペクトできた。
印刷していきます。
何故こういうときに限って処理中になるのかね、、、
来た
出てきた!
来た〜!!!
新聞と同じように切る。
完成!!
プリントしたらサイズが結構違った。無念。
完成した私の夏冬
こんな感じ
1・2段落
一段落では私の近況からバレンタインに関する話をしてみた。
その後二段楽ではそもそも論を展開し、長々とバレンタインの由来を述べる。最後の行で「人々の思いが込められている」などと社会派なことを言う。
3・4段落
3段落で中国のコロナウイルスの話を始める。2つの話を掛け合わせる春秋のやり口を真似した。ニュースで紹介されていた「無接触配達」なんて言葉も入れてみた。
そして最後の行でかます。中盤でうまいこと言うパターンを採用した。
ちなみに4段落は書くことが無くなってきて、誰でも言えるテキトーなことしか書いてない。「早く終息することを祈る」で無理やり終わらせた。
書いてみて
実際に作るのは小学校の自由研究みたいで毎日楽しかった。(サボったけど)
しかしうまいこと言うための下準備がとても大変でクタクタになった。しかもその割に出てくるのが、おじさんの言うドヤ顔言葉だ。割に合わない。
単純に新聞を毎日読めたし、かなり文章の書き方の研究になってよい経験だったと思いたい。(でも読みすぎて流石に飽きてしまった。今日は手に取るのすらやめた。)
ちなみに
私が書いた夏冬に対し、実際の春秋はこんな感じ。コロナウイルスの話は当てることができたが、転売問題に触れたため、「他人の苦境に乗じて暴利なんぞ、論ずるに値しない」と強気だった。残念ながらうまいことは言ってなかった。